「武田家臣団 - 信玄を支えた24将と息子たち」近衛龍春
2008年05月16日 (Fri) 11:48

武田家臣団 - 信玄を支えた24将と息子たち
学研M文庫 / 近衛 龍春
武田信玄自身と武田家24将とよばれる面々、それに(信玄の息子たち)武田義信・勝頼を加えた計27名の生涯を、多くの史料を基に解説・考察した本です。
小説ではなくて『三國志正史』のような人物伝形式なので、今まではせいぜい名前くらいしか把握していなかった武将でも私的な人物イメージをかなりふくらませながら読みました。
作家や歴史研究家でもない一般人が、趣味の範囲で古い史料群を手にするのはさすがに難しい事ですよね。たとえば、各大名家に保管されてきた『○○家文書』とか、当時リアルタイムで書かれた『多聞院日記』など、ワタクシも個人的に興味があり読みたいのですけれど、現実的に投資するとなればやっぱり文庫や単行本に限られます。
だから作家や歴史研究家さんには、この手の本をもっと多く書いて頂きたいなあ。
ところで本書を読んで、勝頼に抱いていたイメージが変わりました。
勝頼は織田・徳川連合軍に負けて武田家を潰してしまった人だから、旧家臣によって記された『甲陽軍艦』の中でさえメッタクソに思慮の浅いヘタレ主君として書かれています(『甲陽軍艦』自体、かなり創作性が強いようですが…) また、多くの歴史小説の中でも残念な人として扱われる率が多いですもんね。
でもそういった、これまでに刷り込まれてきたイメージが払拭され、懸命に戦国期を生き残ろうともがいた1人の男性像が今は頭に浮かんでいます。この人には、家臣からのサポートに恵まれなかったという不運もあるけれど、それ以前に(ワタクシめが愚考するに;)、信玄が他家を潰すたびにむごい戦後処理ばかりした事も武田家の孤立・地盤や結束をゆるめた大きな要因だろうと思えますし…。そんなワケで、私めも「勝頼によくがんばったと声をかけてやりたい」に1票投じましょう。





Comments
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私が今読んでるのは池波氏の「真田太平記」ですかね。のろのろ読んで5巻まで読みました…。
しかしこの本、ちょっと妄想フィルターをかけて読んでしまうと、思考がアブナイ方向へと行きそうになるのです…(私だけですかね)
幸村が家来の佐平次(主人公)に対しては子供っぽかったり、そんな幸村の貞操を奪ってしまったのがくのいちだったり、兄上や三成・兼続に可愛がられたり…ちゃんとした歴史小説なのに何故だか変な思考へ…。
妄想と言うものは厄介なものですw
この本はかなり読み甲斐があったので、次の読書にぜひお勧めしたいです!
あと、池波氏の「真田太平記」は私めも読みました。忍びの活躍シーンがいかにも池波さんらしくって、特にあのくのいちったら本当にカッコイイですよね〜。時に、完全に主人公を食ってしまう勢いがあって…(ほんとに食ったしw)
変な思考といえば私にも身に覚えがありまして(佐平次いいよねw)、今でも印象的なのは終盤の大阪の陣での幸村と佐平次の会話でしょうか。会話といってもごく短いシーンだったとは思うけど、情景が目に浮かぶような切ない空気感がたまりませんでした。それを楽しみに読み進めて下さいなー!
ただ、最終巻はなにか大人の事情があったのか(連載期間の都合みたいな?)、お兄ちゃんのグダグダなプラトニック恋愛話のみになってしまって、ワタシ的にはまったく頂けませんでした; 11巻が肝です、ほんとに!
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